【ライナーノーツ】#05:何にもないような僕たちを

4曲目はちょっと飛ばして5曲目のことをかきます。

1998年くらいに作った曲。この頃はまだまだ小室ファミリーブーム。

このアルバムの中では一番古い曲です。作曲をはじめてから3番目の曲だったように記憶しています。

曲を作ろう、でもどうしたらいいのか。となった時に、最初は好きな曲をパクらない程度に真似るところからはじめていたような気がします。といっても故意的にではなく、どうしてもよく聴いているメロディや歌詞の世界観がガイドとなってしまう。

ちなみに一番最初に作ったのは「つめたい魔法」。これは朝日美穂さんの「唇に」という曲に影響をうけて作りました。晴天4号はオザケンの「さよならなんて云えないよ(美しさ)」。晴れた空、海辺の散歩、両方の歌詞を見比べると本当に影響されているなあ。あと出だしのメロディが「美しさ〜」と同じだなーと思ってる。どちらも人に聴かせると曲全体では似てないらしいけど。

この「何にもないような僕たちを」は、その頃に作ったけれどそういうガイド曲が思い当たらないのです。ようやく補助輪なしで一から作れるようになったのでしょうか。

1996年、自閉症の女の子をテーマとした「ピュア」というドラマが放送されていて、主人公(和久井映見)と、それを見守る青年(高橋克典)という設定からあれこれイメージして歌詞を作りました。ドラマ自体はなんとなくみていた感じで特に追ってはいなかったのだけど、ちゃっかりその世界は反映してます。

編曲ですが、自分のものも含めると4つくらいあります。ライブでは自分で作ったオケにのせて歌ってました。
それらからグッと離れたアレンジをしてくれた和田泪さん。自分では絶対こういう方向は思いつかないだろうという意外性は、今まで色んな人に頼んできた中で一番強かったです。
歌う前からわくわく感を味わえる一曲となりました。人生初ラップも体験できて楽しかったです。

 

「何にもないような僕たちを」

僕は早起きして君の事探すよ
いつもの改札を足早に通り過ぎる
いつだって違うリズム口ずさむふたり
不機嫌そうな空を見上げて

ソーダ水の瓶に小さな蜘蛛を入れて
僕にこう言った「名前をつけてよ」
いつだって走り出せる
笑わない君の青く尖った炎 消さぬよう

何にもないような僕たちを 君はこの丘に連れてきた
何もなくてすごくかなしくて 何もほしくない僕の宝物
君を笑わせたいよ

ひどく残酷なあの漫画の結末
よく似た夢をみるよ 君は覚えてる?
やせすぎ猫が歌う 夕焼けに照らされ
君の耳まで届くよ もうすぐ

天国の雨を手に集めて遊ぼう
乾いた傷口に無力な夢が滲むよ

僕は早起きして君の事探すよ
いつもの改札を足早に通り過ぎる
いつだって忘れないで この広い空が
壊れて落ちる その日の約束

 

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