72万円のおせちを食べた話

国民の大好きなお正月が光の早さで過ぎ去りました。
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私は毎年、親戚の家で豪華なおせちをごちそうになります。

上は去年のもの。「みんなが集まるから」と、毎年3店舗から取り寄せているとのこと。

多くないか?

その3店舗は、和食屋、寿司屋、中華料理店らしい。

お寿司やさんはお刺し身系が多いし、中華系は鴨肉の燻製など、みたことのない品目があって面白いし、
おせちというと甘いものが多いけど、塩辛い系も豊富なのでお酒のおつまみにもなり酒飲みには嬉しい。

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今年は集まった人数が少なかったので(4人)、2つだけ開けてごちそうになった。

それにしても多い。

お寿司やさんのおせちにはウニやからすみがどどーんとついていてめっちゃ豪勢。

手前は中華おせち。にんにくのきいたエビチリもある、自由形おせち。たけのこの燻製がおいしかった。

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「ひとつは持って帰りなさい」と言われ、未開封の重箱をいただいた。

ホントにもらっちゃっていいのかしら……と戸惑いつつもありがたくいただき、翌日実家でみんなで食べた。

実家のおせちというと、母が伊達巻きや田作りなどメインのものをスーパーで買ってきてヤマザキパンまつりの白い皿に盛って出されるのが子どもの頃からの形式であり、四角い入れ物に入ったおせちは大人になってから食べた気がする。

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浮かれ気分で友達に画像を送る。

人一倍エビにこだわりをみせるこの友人は、アルファブロガーの暇な女子大生である。

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ここから先は、去年の10月の話です。

暇女さんに誘われて、ぐるなびのおせちの試食会に行った時のことを書く。

「72万円のおせちを食べられる」というのだ。

72万円というと車が買える値段だ。よく状況が飲み込めない。

 

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向かう途中のLINEで、暇女さんはエビの話ばかりしていた。

 

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当日、ぐるなび本社にいってみると、なにやらものものしい雰囲気。

老舗和食店やフレンチの名店が、自社のおせちを各社のメディアにプレゼンとするという内容だった。

もっと気軽な会を想像していた私は、

 

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めっちゃ普段着で来てしまった

 

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暇女さんはちゃっかり結婚式の二次会っぽいワンピースで来ていた。

(この時はなにも言ってなかったが、のちに更新された暇女ブログに「あやさんの服装はひょっこりひょうたん島みたいだった」と書いてあった)

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気を取り直して、おせちを物色する。

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和もあり洋もある。同じくらいのインパクトだったが、やっぱり洋風おせちは斬新に感じる。

パッと見ピンチョスパーティーのようでもある。

フレンチおせちというのもありなのか。

毎年いただいている中華おせちもかなりフリーダムだと思っていたが、また新境地を垣間見た。

栗きんとんの甘さが苦手なので、テリーヌとかムースとか、ペースト状の食べ物を代わりにできるのは良い。

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レバーパテのせバゲットや、いかのマリネ、牡蠣のオイル漬け。これだけ見てとおせちと思う人はいないだろう。

「白ワインに合うので試してみてください」とも言われた。まさかおせちの試食で白ワインが飲めるとは。

ローストビーフが激ウマでした。

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このテレビでよくみかける有名シェフが作ったのが、今日の主役、72万円のおせちである。

シェフもさすがに72万円とは言えないようで言葉を濁している。

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うわあ、縮尺がわからな〜〜〜い

 

でかいフカヒレやカニや、キャビアが瓶ごと5つ入っていたりする。量もすごいが質もすごい。なかばヤケクソになってる感がある。

 

そしてこれは一般販売されているわけではなく、恐ろしいことに、通常のおせちを予約した中から5人に当たるというのだ。

正月に強制的にコレが届けられる家庭が、日本に5家庭ある(しかも通常おせちもある)。

考えただけでも面白い。

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暇女さんに「シェフと同じポーズをとれ早く」と丁重にお願いしたらしぶしぶやってくれた。

 

一通り撮影タイムが終わり、「どうぞお召し上がりください!」となった瞬間に、沢山の人が群がっていった。

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しかし、右のほうににある「このわた」だけは誰も取らず、取り放題だった。

このわたといえば日本三大珍味。私の好物だ。

なぜか人気のない高級珍味このわた。独り占め状態ウハウハである。いっそ容器ごと持って帰っても咎められないだろうとも思ったけど、良識のある大人なのでちまちまと箸で取りに行った。

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めちゃくちゃ取りにくい

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気付くと手元には酒のアテばかりの皿があった。

ナマコの入ってるおせちなんて気が利いているな〜などと堪能していたら、

ここで暇女さんがついにシビレを切らせたのだ。

 

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「暇女、エビが食べたい」

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暇女さんのため、でかいエビをゲットすべく72万円の混沌の中に向かう。

しかし、6尾あった伊勢エビはすでになかった。

 

ですよねーー、とこのわたのお代わりを取って帰ろうとしたら、

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忘れ去られたかのように隣に咲いていた、通常サイズのおせち。

みんな72万円に気を取られて、こっちには無関心である。

これだって3万くらいするめっちゃ豪華なおせちなのに。

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暇女の所望するでかいブツもある。

これで無事、暇女にエビを食べさせることができる。

すべてはキミの笑顔のために!

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「思ってたのとちがう」

 

 

 

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この日記よりおもしろい同日の暇女さんの日記はこちら。

■ 暇だから72万円のおせちを食べてみた – 暇な女子大生が馬鹿なことをやってみるブログ
joshi-daisei.hatenablog.com/entry/2014/10/13/110000 

 

 

暇女の日記を読んだ母からの反応
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スミレちゃん

化粧味という、珍味の中でも変わり種でした。

■ ハプスブルク家の皇妃が愛した「スミレの砂糖漬け」ってどんなお菓子? 花びらをいただきます!
http://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/1814

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着色料は使用しているけど香料は不使用。この香水のような味はスミレそのものなのか。
エディブルフラワーを食べまくってみたことがあるけど、その時は花の香りも味もなかったのでこのスミレは意外でした。


新連載

レポート書きました。

■ 深海漁の船の上で、オオグソクムシを食べてきた
http://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/1411
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何人かに「ぐるなびでこれ、よく大丈夫だったね」と言われました。

この「みんなのごはん」でしばらく連載をさせていただくことになりました。
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基本的にはお店紹介ですが、ヘンなモノも食べていいよという心の広いサイトなので好きにやらせてもらおうと思っています。


ライブしました

「ほそいあやプレゼンツおもしろライブ 〜珍味でごはん!〜」が終わりました。

珍味ライブ、もう6回目なんですね。
3年ぶりということで「もしかしたらあと3年くらいやらないんじゃ?」と思った人もいるのかもしれないけど…。いつもライブに来てくれていた懐かしい人たちにも会えて嬉しかったです。
初めて来てくださったかたや遠方(群馬や福井!)から足を運んでくださったかたもいて、ちゃんとしなきゃって思いました(あんまりちゃんとできなかったけど)
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この日も自分らの出番が一番目だったけど、演奏前から疲労困ぱい。その理由は、家でコオロギを揚げたから。何匹か逃げられて追いかけていたから。
揚げ物はできるだけ出す直前に調理しないと味が落ちるので時間との勝負だった。

珍味ライブは荷物が多いけど、メンバーが車で迎えに来てくれたので、大荷物をかかえて電車に乗らなくてすんだ。
会場についたらリハ前に珍味のパッキング。これもメンバーに手伝ってもらいながら間に合わせる。
この時点でもうヘトヘトになっている。
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開場。昆虫食仲間のムシモアゼルギリコさんが蚕の幼虫の天ぷらを持ってきてくれた。
以前の珍味ライブで蚕(正確にはサクサン)の蛹の煮たやつを出したことがあったが、匂いが強烈でいまいちだったことがあった。

しかし!幼虫っていうのはおいしいんだなー。桑の葉を食べているので青のりのような風味。油と虫特有のアミノ酸のうまみが重なって、ポテチののり塩そっくりの味だった。
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イベントの出演者を回文で紹介。文章は回文キングの手賀沼ジュンに作ってもらいました。
イラストは自分でかいたのだけど、知り合いの似顔絵って気を使うしむずかしい。
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KARAもがんばって描いたけど、今写真みたらこれ、回文になってない気がする。
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ギブソンが初めて家を出た記念すべき日!これ見せたかっただけとかじゃないです。あといつもよりはちゃんと歌えたと思います。

〜セットリスト〜
1. 自転車にのって(高田渡 カバー)
2. ラナラナ
3. ゆれる手のひらだけで
4. 自転車に乗って、(モダンチョキチョキズ カバー)
5. 透明写真
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二番手の和田泪(ワダナミダ)もしっとりと歌い上げてくれました。珍味感ゼロ。
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手賀沼ジュンはひさびさのスリムボーイ(お腹にダイエットぶるぶるベルトを巻いてビブラートで歌う)を披露していた。
得意の回文ソングで会場を爆笑の渦へ。「パッと消え、カツオ、大塚駅突破」「徳川Gackt」
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トリの浪漫喫茶はやっぱり途中から脱いで変態紳士っぷりを発揮。
珍味ライブだからいいけど。
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そんなかんじで終演。めっちゃ疲れたけど面白かったし、久々にライブで泥のように飲んだ。
ちゃっかり本の宣伝&物販させてもらいました。


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出演者のみなさん、珍味バンドのみなさん、遊びに来てくださったみなさん、本当にどうもありがとうございました。

緊張するのでライブ嫌いだけど、今回は緊張しなかったので少し克服できたような気がします。
プレッシャーの反動で終わると同時に飲みすぎるのがよくないと思います。
次は8月くらいにやりたいけど、もうコオロギは揚げたくない(食べたくもないって?)

(撮影:ビーフさん、fewpocoさん、手賀沼ジュンさん)