おいしいけど死にそうになるメシ

名スレ「嫁のメシがまずい」は珍味好きにはわりと興味あるトピックだと常々思っている。

一昨日、女3人でメシマズの話になった。
といってもみんな嫁はいないので、親が作ってくれる料理について。

20代前半のMさんは実家に住んでいるが、お母さんのごはんがまずいといっていた。
カレーの隠し味にチョコレートを入れる。それはいいのだが、チョコの味しかしないカレーになるらしい。
クックパッドが広まった今ではおいしくなったので、クックパッドは偉大だといっていた。日々の生活に影響するインターネットの恩恵だ。
私はそのチョコカレーの話をきいているうちに、ちょっとおいしそうに思えてきて、ひそかに食べたくなっていた。
高田馬場の有名な「チョコレートとんかつ」がめちゃウマという情報とリンクしたのかもしれない。

20代半ばのEさんは、お父さんの作る料理が薄味すぎるらしい。
実家に帰ると病院食みたいな手料理でふるまわれる、と嘆いていた。
味が薄い悩みというのははじめて聞いた気がする。京料理のような感じではないのかな。
濃くて薄められないよりは薄いほうが全然よいのではないか。こっそり好きな調味料をかければ好きな味になりそうだし、マヨネーズをかければだいたいおいしくなるって松村邦洋もいってた。
そう簡単に片づけられるものではないのかもしれないけど、こちらもすごく食べてみたくなった。

我が家はこどものころから母の料理がおいしかった記憶がある。
古くは幼稚園のお弁当から、毎日の食卓、大学時代のお弁当まで(自分で作れよ)、すべて楽しみでしかたなかった。
大人になって舌がこえたかもと思う今でもおいしいと感じるから本当においしいのかもしれない。
とくに母の作る卵焼き、唐揚げ、たらこスパゲッティーに関しては今まで一度も上回るものを食べた事がない。

そういうと、「おいしい食卓で育ったから食への探求が強くなったのかもしれませんね」とすごい良いことをいわれた。
え、なにそれ。そんなんじゃないし、だって草とか食ってるし、草そんなうまくねえよ?(狼狽)

 

ただ、おいしい話(意味はちがうけど)には裏がある。

母は胃腸が異常なほど強靭なのだ。
それがわざわいし、家族をたまに命の危機ゾーンへと追いやる。

いつかのカブの味噌汁がすごくおいしかった。一日のはじまりの気分がアガる。

母がいってらっしゃいと送り出し、母以外の全員が各々の使用路線で途中下車して嘔吐するまで、カブの味噌汁が傷んでいた事実は明るみに出なかった。

しかし母は皆に食べさせる前に「これ大丈夫かしら」とちゃんと食べてみたのだ。
だから落ち度はない。

落ち度はない。ただ
「これ大丈夫かしら」と味を確かめるのは、本人もちょっと危ないかなって思ってるやつなんだ。

でも、味見してピンピンしてるから、やっぱり母に落ち度はない。
毒味をしてくれている以上、誰が責めることができよう(毒味っていっちゃったけど)。

食卓がロシアンルーレット!!

お近くにお越しのさいは、ぜひ細井家にお寄りください。